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『補聴器と認知症の関係②』

2023年7月29日

認知症の危険因子として加齢や高血圧が挙げられますが、厚生労働省は2015年には新たな危険因子として難聴を加えています。また2017年には世界的に権威のある医学誌Lancetに予防可能な認知症の要因の中で、難聴は最も大きな危険因子であることが報告されました。難聴は補聴器で補うことができるため、認知症対策に補聴器が有効とされています。補聴器を使用していると、具体的に何が変わるのでしょうか?

補聴器と認知症の関係について、解説します。

認知機能への影響

認知機能が低下している状態が認知症ですが、難聴の場合に認知症のリスクが高まるのはどうしてでしょうか?

難聴であると認知機能が低下する理由について、解説します。

 

難聴になると、周囲の音や他の人の声などを聞き取ることが難しくなります。相手の言っていることがわからないため、コミュニケーションを取るのが困難になってしまうのです。何回も声をかけないと声が届かないという場合は、会話が少なくなってしまいます。テレビの音が大きいと言われるようなら、一緒にいるのが難しくなることもあるでしょう。

 

コミュニケーションが難しくなると、危険察知や周囲環境を把握することも難しくなります。やがて、孤立したと感じて不安になり、意欲の減退なども生じて楽しみが制限され、心理や情緒などの面に影響します。孤独に苦しむようになると、社会との交流をあきらめ、何かあった時も参加しようとは思えなくなります。その結果、次第に抑うつ状態に陥り、認知機能にも影響が出るようになるのです。

補聴器の効果

難聴に悩んでいる場合は、補聴器を装着するのがおすすめです。補聴器をつけるとどのような効果があるのでしょうか?補聴器の効果について、解説します。

 

難聴を放置していると、コミュニケーションが不足しがちになります。補聴器を装着することによって脳に音が届くようになり、コミュニケーションがしっかりとれるようになるのです。周囲の音や声も聞き取れるようになり、やる気も出てくるでしょう。心理的な安心感も得ることができて、社会参加できるようになります。物事をしっかりと考えられるようになり、笑顔があふれ、生き生きとした日常を過ごすことができるようになるでしょう。

 

補聴器を使用して聴力を補うことで、コミュニケーションをとる機会も増え、脳も活性化されます。早めに補聴器を装着することによって、認知症になるリスクを抑えることができるのです。

まとめ

難聴になると、認知症のリスクが高まります。

認知症のリスクを抑えるためには、難聴になった時に補聴器を装着することが大切です。

補聴器を装着することで、他の人の話している内容や周囲の音などをしっかりと把握できるようになります。相手の話を聞いてコミュニケーションをとれるようにするためにも、「耳が遠くなった」と感じたら、早い段階で補聴器を使用しましょう。

 

 

 

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