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『内耳性めまいとは?』

2023年7月4日

突然、目の前がグルグルと回るようなめまいが起こると、脳が原因で起きているのではないかと心配になる方が多いと思います。

しかし、実際には耳が原因となることの方が多いのです。

耳が原因でおこるめまいを内耳性めまいといいますが、具体的にはどのような症状なのでしょうか?内耳性めまいについて、解説します。

内耳性めまいとは?

耳の中には、内耳と呼ばれる部分があります。

内耳は、聴力を司っている蝸牛と、バランスを司っている前庭とで構成されています。

前庭は三半規管と耳石器で構成されていて、体のバランスを保つ役割がありますが、動きの情報などにずれがあるとバランスを崩してめまいが起こるのです。内耳に生じる情報のずれは、精神的ストレスや肉体的な疲れ、睡眠不足や運動不足、ウイルス感染などが原因となって起こります。

 内耳性めまいは、主に前庭が原因となって起こるものです。場合によっては蝸牛にも影響を与えてしまい、両方が障害されることもあります。内耳性めまいでも疾患によって原因と対処法が違うのでなるべく早く耳鼻咽喉科に受診しましょう。

代表的な内耳性めまい

代表的な内耳性めまいとして、メニエール病や良性発作性頭位めまい症、前庭神経炎が挙げられます。それぞれ、どのような病気か解説します。

 

メニエール病は、内リンパ水腫といって、内耳のリンパが増えて水ぶくれになった状態が原因で起こるとされています。なぜ水ぶくれになるのかは、まだ議論の余地がありますが、その発症には過労、ストレス、睡眠不足が大きく関与していると考えられています。片方の耳が聞こえにくくなったり、塞がったり、耳鳴りがしたりすることによって、自覚するケースが多いです。多くの場合、動けなくなるほどの回転感のある強いめまいが10分から数時間ほど続き、激しい嘔吐を伴うことがほとんどです。

 

頭の動きを感知する前庭の耳石がはがれ、三半規管に迷いこんでしまうことで頭を動かした時に短時間の回転性めまいが起こるのが、良性発作性頭位めまい症です。耳石は頭の傾きに応じて動き、常に新陳代謝を繰り返しています。耳石の塊は自然に脱落することも多く、誰にでも起こり得ますが、どちらかというと中年の女性が発症しやすく、寝る姿勢のクセや枕の高さが関係していることもあります。

 

前庭神経炎は、原因不明ですが、ウイルスにより前庭神経が障害されたときに起こることもあります。突然、激しいめまいに襲われますが、メニエール病とは違い、聞こえが悪くなることはありません。回転感のあるひどいめまいが何日も続くことが多く、入院の上、安静にしておかないといけないことも少なくありません。動けないほどのひどいめまいが急に起こるという点では脳梗塞によるめまいと鑑別が必要になることもあります。

まとめ

内耳が原因で起こるめまいを、内耳性めまいといいます。

原因となるのは、内耳の中でも主にバランスを司る前庭で、グルグル回る回転性めまいを自覚することが多く、難聴など聞こえの症状を伴う場合はメニエール病を、寝返りや起き上がるなど、頭を動かした時だけ起こる場合は良性発作性頭位めまい症を、急に激しいめまいに襲われ、数日続く場合は前庭神経炎をそれぞれ疑います。


 

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