『平衡障害とは?』
2023年6月30日
動くはずのない景色が動いている時に感じる症状をめまいと呼びます。
めまいがして、まっすぐ立てなくなったり、フラフラして歩けなくなることを平衡障害といいますが、具体的にはどうしておこるのでしょうか。平衡障害について解説します。
平衡障害とは?
人間がバランスを取って歩いたり、周りのものにぶつからないように動いたりできるのは、目の感覚と耳の感覚、足底の感覚という3つの情報が脳に伝えられ、脳神経で統合して、目を動かす筋肉や自律神経、手足や体の筋肉の動きを調整しているからです。
このシステムに異常をきたした状態のことを平衡障害といいます。
めまいやふらつきが起こるのは、耳の疾患が原因というケースが多いのですが、頭部を静止し、眼を動かしていないのに、目が自分の意思に反して勝手に動いてしまい、景色が流れてみえる眼振という現象がおきます。主に周りがぐるぐる回る「回転性めまい」を自覚しますが、平衡障害のため、立っていられなくなったり、まっすぐ歩けずフラフラする「浮動性めまい」を感じることもあります。脳神経が原因となっている場合、歩くときに千鳥足になってしまったり、階段を降りるときにふらついてしまって、転倒してしまうこともあります。めまいやふらつきなどの平衡障害がある場合には、はしごなど高い所に立ったり、駅のプラットホームの線路に近い部分を歩いたり、人混みの中を歩いたりするのは、転倒や転落の危険性があるため避けましょう。
平衡障害の検査方法
平衡障害があるかどうかを確認するためには平衡機能検査を行います。平衡機能検査では、目の動きに異常がないかどうかを確認する検査、内耳の異常がないかどうかを確認する検査、バランス機能の異常がないかどうかを確認する検査を主に行います。
生理的な目の動きにはものを注視する機能、すばやくあるいはゆっくりと目を動かす機能があり、眼球運動に異常がないかどうかを確認することで脳の異常がないかどうかを確認します。「遅い眼球運動」とその反対方向の「速い眼球運動」が交互に規則的に出現する眼球運動のことを眼振といい、内耳の異常が目の動きに反映された場合に出現します。
内耳には平衡機能を司っている前庭と聴覚を司っている蝸牛があり、前庭機能検査や聴力検査を行い、前庭系、聴覚系に異常がないかを調べます。立っている時のバランス障害は重心動揺検査を行い、体の揺らぎを調べます。
まとめ
めまいがして、まっすぐ立てなくなったり、フラフラして歩けなくなることを平衡障害といいます。
平衡障害があるかどうかを確認するために検査で原因を明らかにして、適切な対処をしなくてはいけません。
平衡障害が出ている時は、不安定な場所や転落の危険がある場所、人混みなどは避けるようにしてください。
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