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耳垢の種類について

2023年2月22日

長崎では『みみご』とも呼ばれている「耳垢」ですが、皆さんも耳垢が溜まっていることがあると思います。
しかし、耳垢と一口に言っても、実は種類があることを御存知でしょうか?
また、その種類によって何が違ってくるのでしょうか?
耳垢には乾燥したものと湿ったものがあるのですが、それぞれの特徴や問題点について解説します。

耳垢のタイプと遺伝の関係

耳垢にはカサカサに乾いている「乾性耳垢」と、ベトベトしている「湿性耳垢」があるのですが、2006年に長崎大学の研究チームが「ABCC11遺伝子(16番染色体)」が耳垢の型を決定していることを発見しました。
※出典:https://www.jst.go.jp/pr/info/info248/


日本では「乾性耳垢」の人が全体の7~8割を占めていますが、ヨーロッパ諸国やアフリカでは逆に「湿性耳垢」の割合が多くなります。
耳垢は湿性が乾性よりも優性であることから、日本人は少数派に該当することになります。

この研究がもっと進めば、個々の耳垢型に合った治療薬を投与することができるようになるため、今後も動向に注目したいところです。

乾燥した耳垢について

乾性耳垢は、鱗のようにも見える耳垢で、ミミクソ、ミミカス、ミミアカ、コナミミなどと呼ばれています。
日本人は、約7割がこちらのタイプです。

このタイプの場合、耳垢は自然と耳の外に排出されやすいため、あまり耳掃除をする必要はありません。
むしろ、耳掃除をすることで外耳道を傷つけたり耳垢を押し込んでしまったりする可能性があるのです。

しかし、このタイプでも、子どもの場合は代謝が早く耳垢が溜まりやすいことがあるので、時々確認してください。
また、高齢者の方や外耳道が狭い方も耳垢が溜まりやすいため、注意してください。

湿った耳垢について

湿った耳垢は湿性耳垢といい、白人や黒人は約9割がこれにあたると言われています。
一般的には、アメミミやネコミミ、ヤニミミ、ジュルミミなどと呼ばれています。
見た目は褐色で、アメのように粘性があります。

こうなってしまう原因は、耳垢腺の数によるものと考えられています。
このタイプの人は、乾性耳垢の人よりも耳垢腺が多いことがわかっているのです。
そのため、分泌物の多さが湿り気につながっていると思われます。

このタイプは、定期的に耳掃除をする必要があります。
その際は、綿棒を使用するのがおすすめです。
ただし、奥まで入れると耳垢が奥に押し込まれてしまい、音が聞こえづらくなったり炎症が起きたりすることがあるため、避けるようにしましょう。

耳掃除の際は、入り口付近を軽くふき取るようにするだけで十分な効果があります。
その場合は、数日おきに掃除するのがおすすめです。
欧米では水やオイルを耳に入れて洗い流すという方法も行われていますが、これもこのタイプには合っています。

まとめ

耳垢には乾性耳垢と湿性耳垢があるのですが、それはその人の体質によって異なります。
まずは、自分がどちらのタイプなのか確認してみましょう。
耳垢の種類によって掃除方法や掃除をする間隔などが異なるため、自分のタイプに合ったやり方で掃除しましょう。
耳垢が溜まると耳が詰まる病気になることもあるので、定期的にケアをしてください。

 

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