『耳管開放症の診断方法』
2026年2月27日
耳の組織の1つであり、耳から鼻へとつながっている管が耳管です。耳管開放症では、通常、耳管は閉じている耳管が、開いたままになります。自分の声が耳の中で響くなどの症状が表れ、健康状態に悪影響を及ぼすのです。
耳管開放症かどうかの診断を具体的にどのように行うのか解説します。
耳管開放症の診断方法
症状だけで耳管開放症であると断定することはできません。診察や検査によって他の疾患ではないことを確認し、そのうえで耳管開放症であると診断する必要があります。耳管開放症の診断において重要な指針となるのが、日本耳科学会が出している「耳管開放症診断基準案2016」です。
診察では、まず詳細な問診を行います。
「耳管開放症診断基準案2016」では、診断基準を自覚症状、耳管閉塞処置、開放耳管の他覚的な所見があるかという3点を診断基準案としています。
自覚症状とは、主な症状である耳閉感(耳が詰まったような感じ)、自声強聴(自分の声が響いて聞こえる)、呼吸音聴取(自分の呼吸が耳に響く)です。これらの症状のうち1つ以上に当てはまるか否を確認します。
2つ目の耳管閉塞処置では、臥位や前屈位など体位を変えたときに症状が改善するかという点と、綿棒やジェルを用いて鼻の中から耳管を塞ぐことで症状が改善するかを試します。
3つ目の他覚的所見で行うのは3点の確認です。具体的には、外から見た鼓膜の呼吸性の動揺や鼻咽腔圧に同期した外耳道圧の変動、音響法による所見で、1つ以上当てはまるかどうかを確認します。
上述の3つの基準において、すべて当てはまるようであれば確実例として、自覚症状があって他2つのどちらかが当てはまるようなら疑い例と判断します。
通常のCTでは判断が難しい
耳管開放症の診断で行う画像検査では耳管周囲の状態や中耳腔の病変を観察する目的でCTを用いることがあります。しかし、一般的な寝た状態で撮影をするCTは、耳管開放症かどうかを診断しづらいのが問題です。寝た状態になると耳管が狭くなることから、耳管開放証の症状が軽減されたり、消失したりします。つまり、耳管が閉じてしまうため、耳管開放症なのか判断できなくなってしまうのです。
正確な検査を行うのであれば、座位CTでの撮影が必要となります。しかし、耳管開放症の症状が常に出ているわけではないケースでは、座位CTであっても診断しづらいことがあります。その場合は複数回の診察・検査を通じてようやく耳管開放症であると診断されます。このように、耳管開放症の診断は、一筋縄ではいかないケースが珍しくありません。
まとめ
耳管開放症の診断は、日本耳科学会が設けた「耳管開放症診断基準案2016」という基準に沿って行われます。診断内容は自覚症状の有無と耳管閉塞処置、開放耳管の他覚的な所見という3点で、すべて当てはまるようなら確実例、自覚症状の他にどちらか当てはまれば疑い例となります。検査にはCTなどの画像検査もあり、耳管開放症か否かを正確に診断できる座位CTの方がおすすめです。ただ、座位CTでも診断が一度でできない場合には、複数回の診察と検査が必要です。
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