『流行性耳下腺炎(おたふく)の治療方法や予防方法について』
2025年10月27日
「おたふくかぜ」の呼び名で知られる流行性耳下腺炎は、発症することで高熱が出て、他の人に感染することもある病気です。早期に治療する必要がありますが、できれば予防しておき発症を防ぐことが重要です。今回は、流行性耳下腺炎の治療や予防にはどのような方法があるのか解説します。
流行性耳下腺炎の治療方法
流行性耳下腺炎、通称「おたふくかぜ」は昔からよく知られている病気であるため、特効薬があると思っている人もいるのではないでしょうか?しかし、特別な治療方法は存在しません。基本的な扱いは風邪に近く、首など腫脹している場所を冷やす、あるいは温めるといった対症療法によって症状が軽減されることもあります。
アセトアミノフェンやイブプロフェンなどの解熱鎮痛剤を経口投与し、熱や痛みを抑えます。ただし、アスピリンについては、基本的に15歳未満の子どもには使用しません。なぜなら、レアケースではあるものの、水痘やインフルエンザ等のウイルス性疾患に罹患(りかん)している子どもへ投与すると、ライ症候群を発症する可能性があるからです。
流行性耳下腺炎にかかると、食事の際に痛みを感じるため、食べづらさを感じることが珍しくありません。その場合、固形物の少ないスープなどの液体や、ゼリー、ヨーグルトなど、噛まずに摂取できるものを選ぶとよいでしょう。なお、唾液が出るたびに痛みを感じるのが、流行性耳下腺炎の特徴です。そのため、唾液の分泌を促進する酸味の強い飲食物や、しっかり噛まなければならない食べ物は避けましょう。
流行性耳下腺炎の予防方法
流行性耳下腺炎にかからないようにするためにはどうすればよいのでしょうか?実は、特効薬はないものの、予防のためのワクチンはあるのです。
流行性耳下腺炎のワクチンは、麻しんと風しんの3種混合ワクチンとして世界100カ国以上で幼児への定期接種を行っていますが、日本では任意接種です。ただし、一部の自治体では接種費用の助成を行っています。日本における流行性耳下腺炎のワクチンは、国産のものです。なお、過去に一度、5年間だけは他国と同じ3種混合のMMRワクチンが摂取されました。
流行性耳下腺炎や水痘などの病気は、大人になってからかかると重症化しやすいため、予防接種を受けた記憶がない人は一度受けておくことをおすすめします。ただし、予防接種をしたからといって発症を必ず防げるわけではないため、流行したときは十分な注意が必要です。
まとめ
流行性耳下腺炎は昔からある病気ですが、風邪と同じく特効薬となるものがないため、治療の際は、腫脹している部分を冷やしたり解熱鎮痛剤を投与したりすることとなります。予防する場合には、任意で予防接種を受けることができるため、子どもの場合、定期接種と合わせて申し込むといいでしょう。
Instagaramも更新しておりますので、登録よろしくお願いします。




