お知らせ

ホームお知らせ ≫ 『流行性耳下腺炎(おたふく)の潜伏期間などについて』

院長ブログ

当クリニックに関する情報や、
耳・鼻・喉に関する様々なお役立ち情報をお届けします。

『流行性耳下腺炎(おたふく)の潜伏期間などについて』

2025年10月20日

流行性耳下腺炎とは、ムンプスウイルスが原因で発症する感染症で、他の人に感染する可能性があります。症状が出てからの感染はもとより、発症前の潜伏期間でも他の人に感染することがあるため、潜伏期間に感染させないことが肝要です。今回は、流行性耳下腺炎の潜伏期間について、解説します。

流行性耳下腺炎の潜伏期間はどれぐらい?

ウイルス性の感染症は、潜伏期間を有し、感染してから症状が出るまでに時間がかかるものは少なくないでしょう。例えば、早期に症状が出るイメージのあるインフルエンザであっても、感染するとすぐに症状が出るわけではありません。感染後、1日から3日ほど潜伏してから症状が出ます。潜伏期間中は症状が出ないため、感染したことに気づきません。その間、体内ではウイルスが増殖し、他の人に感染する可能性が高まります。発症した際に、重症化するケースもあるのです。

 

ムンプスウイルスにも潜伏期間があります。12日から25日と、インフルエンザウイルスと比較した場合に期間がかなり長いのが特徴です。新型コロナウイルスの場合、潜伏期間は2日から7日であるため、こちらと比較した場合もムンプスウイルスの潜伏期間がかなり長いことがわかります。

学校はどのくらい休む必要がある?

流行性耳下腺炎になった場合、出席できるまでの期間がきちんと定められており、それを過ぎるまでは出席を停止しなければなりません。学校保健安全法施行規則で定められた学校感染症の中で、流行性耳下腺炎は第2類感染症に指定されています。出席停止は、感染拡大を防ぐために定められているのです。

 

学校保健安全法では、腮腺、顎下腺、舌下腺の腫れが出始めてから、最低でも5日は経過する必要があると定められています。また、全身状態が良好でなければなりません。腫れが引いていても全身状態が回復していない場合には、出席停止が延長されることがあります。なお、上記の期間内であっても、感染のおそれがないと学校医などの医師が判断した場合には登校が許可されることもあります。

まとめ

ウイルス感染症の多くには潜伏期間があり、感染してから実際に症状が出てくるまでには時間がかかります。発症までの間、潜伏したウイルスは増殖したり、感染を広げたりしているのです。インフルエンザウイルスは1日から3日、新型コロナウイルスは2日から7日ですが、流行性耳下腺炎は16日から18日と、比較的長期間潜伏を続けます。感染後の登校については、学校保健安全法において出席停止の期間などが定められているため、決まり通りに休みましょう。

 

Instagaramも更新しておりますので、登録よろしくお願いします。

Instagram

一覧へ戻る

095-820-3300