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『流行性耳下腺炎(おたふく)の主な症状について』

2025年10月13日

子どもがかかることの多い流行性耳下腺炎、通称おたふくかぜは、見た目が非常に特徴的です。

流行性耳下腺炎に感染した場合、子どもであればどのような症状があるのでしょうか?

今回は、流行性耳下腺炎に子どもがかかったケースに加えて、大人が感染した場合の主な症状について解説します。

流行性耳下腺炎の特徴的な症状

流行性耳下腺炎になったときの最も特徴的な症状が、耳下腺の腫脹で、耳の前から下顎まで伸びる耳下腺が腫れて顔の形が変わります。主に腫脹するのが頬の部分であり、頬が腫れた様子がおたふくの面を彷彿とさせることから、通称「おたふくかぜ」と呼ばれるのです。

 

流行性耳下腺炎になると片側の頬だけが腫れるケースもありますが、もう一方が時間差で腫れてくるケースもあります。また、頬の部分のみならず、顎の下やこめかみまで腫れることもあるでしょう。発症した人のおよそ7割程度に腫れが生じるのが、流行性耳下腺炎の特徴です。発症から半日~1日程度で腫れはじめ、3日から7日程度でゆっくり消えていきますが、長い場合には10日ほど続くこともあります。

 

前述のとおり、流行性耳下腺炎にかかると頬が腫れることから、ほとんどの場合は見た目でわかります。しかし、3割前後の人は腫れないため、発症したか否かがわかりにくいです。そのため、きちんと検査を受ける必要があります。

 

頬の腫れ以外の主な症状

頬の腫れが流行性耳下腺炎の主な症状ですが、他にもさまざまな症状が出ます。「おたふくかぜにかかったかもしれない」と思ったときは、腫れの有無以外の症状で該当するものがないかどうかを確認しましょう。

 

まず挙げられる症状が、高熱です。流行性耳下腺炎にかかると38度から39度の高熱が3~5日間続きます。ただし、発熱しないケースもある点に留意してください。流行性耳下腺炎の症状は、頭痛や喉の痛みなど、一般的な風邪とも多くの共通点があります。ただ、合併症として10人に1人程度の割合で無菌性髄膜炎が起こることがあるため、注意しましょう。

 

流行性耳下腺炎にかかり、高熱が出たにもかかわらず頬の腫れがない場合に気を付けたいのが、「熱が高かったけれど、きっと風邪だろう」と軽視してしまうケースです。まれではありますが、重篤な難治性難聴になるケースもあります。

「風邪だ」と判断せず、医療機関に行きましょう。

 

また、12歳以降に流行性耳下腺炎に感染した場合は重症化するケースがあることから、注意が必要です。症状が頬の腫れだけに留まらず、全身のさまざまな場所で不具合が生じる可能性があります。特に、男性の2割程度に睾丸の痛みが生じ、精巣炎や副精巣炎などが起こって不妊症になるリスクがあるのです。女性も卵巣炎を引き起こすケースがあるため、注意してください。

 

まとめ

流行性耳下腺炎がおたふくかぜと呼ばれるのは、耳下腺が腫脹して頬が膨れ上がり、おたふくのような見た目になるという特徴があるからです。耳下腺の腫脹は大半のケースで発症から1日以内に起こり、3日から1週間ほどで徐々に治まっていきますが、稀に10日前後続くこともあります。高熱が出るだけでなく、無菌性髄膜炎や難聴などの合併症が起こることもあります。

特に12歳以降に発症した場合は重症化しやすいため、注意が必要です。

 

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