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『メニエール病について』

2025年6月2日

ふと耳が聞こえづらくなったり、耳鳴りがしたり、めまいがしたりすることは珍しいことではありません。大抵の人が、一度は体験したことがあるでしょう。耳鳴りやめまいのほとんどは、一時的な症状です。しかし、もしかしたら一時的な症状ではなく、メニエール病の症状として起こっている可能性もあるため、注意が必要です。

メニエール病とはどのような病気か解説します。

メニエール病とは?

メニエール病とは、心当たりがないのにある日突然耳が聞こえにくくなったり、耳鳴りがしたり、耳がこもって塞がったように感じたりするなどの聴覚症状を伴い、眼の前がぐるぐる回るように感じる回転性めまい発作を繰り返す病気です30-50歳台で女性の方が比較的多く発症する傾向がありましたが、近年では高齢の方での発症も増加しています。

 

メニエール病の難聴の特徴は、初めは低い周波数の音が聞こえにくくなり(低音障害型感音難聴)、良くなったり、悪くなったりと、変動しますが、比較的治りやすいです。水が入ったときのような感じで片方の耳に何か詰まったように聞こえにくいなどの症状で気づくこともあります。メニエール病の発作時のめまいは、回転性のぐるぐるとしためまいが10分から数時間程度続き、気分が不快になったり、嘔吐したりすることが多いです。

 

メニエール病には、めまい発作を頻繁に繰り返す発作期と、めまい発作のない間歇(かんけつ)期とがありますが、めまい発作を繰り返すと間歇期にも浮動感やふらつき、聴覚症状が残存することがあります。

メニエール病の原因は?

メニエール病の原因は、まだはっきりとはわかっていませんが、病因・病態は耳の中で聴覚や平衡感覚を司る内耳という部分がむくんでしまうことだと考えられています。内リンパ水腫といい、過労や家庭・職場環境によるストレス、睡眠不足、悪天候などがきっかけで発症するとされています。

 

メニエール病の病態は内リンパ水腫であり、難聴、耳鳴り、耳閉感などの聴覚症状を伴うめまい発作を反復する疾患です。内リンパは内耳にある液体で、聴覚平衡覚に重要な役割を果たしています。内耳の「蝸牛」では、音の振動が内リンパを介して有毛細胞に伝わり、電気信号に変換されます。平衡覚に関しては、「三半規管」や「前庭(耳石器)」では、頭の動きや重力が感覚細胞に伝わることで、身体の傾きや回転を感じ取ることができます。

 

メニエール病では、内リンパの吸収と産生のバランスが崩れ、内リンパが停滞し、水ぶくれ(内リンパ水腫)を形成すると考えられています。難聴やめまいの発症機序は特定されていませんが、内リンパの急激な圧変化や内リンパ水腫による機械刺激によって、隣接する外リンパに内リンパが漏れ出て、科学的な変化がおこることなどが考えられています。

まとめ

耳鳴りやめまい、耳がこもってしまうなどの症状はそれほど珍しいものではありません。しかし、メニエール病という病気の症状である可能性があるため、放置は禁物です。特に30代から50代の女性に発症することが多く、近年では高齢の方での発症も増加しています。メニエール病の難聴やめまいは、ストレスや寝不足、過労、悪天候などがきっかけで起こるといわれています。

 

メニエール病の診断には聴力検査や眼振検査に加え、平衡機能検査が必要です。当院の院長は日本めまい平衡医学会が認定しているめまい・ふらつきの専門的な知識と診療経験を持つ「めまい相談医」です。メニエール病の診断及び治療に必要な診療体制を備えていますので一度、受診してみてください。

 

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