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『鼓膜の役割について』

2025年1月6日

耳の中には、鼓膜という部分があります。

よく、鼓膜が破れて耳が聞こえなくなったという話を聞きますが、鼓膜が破れると本当に耳が聞こえなくなるのでしょうか?そもそも、鼓膜とはどのような役割を持っているのでしょうか?

鼓膜にはどのような役割があるのか解説します。

鼓膜とは?

耳の構造は、外耳と中耳、内耳という3つに分かれています。

鼓膜は外耳道のもっとも奥にある膜です。

鼓膜は楕円形の薄い膜で、長いところはおよそ9mm、短いところは8.5mmほどで、厚みは0.1mmです。また、真っすぐではなく中央部が少しだけへこんでおり、上の方が手前に出ている状態で斜めに張られているのです。

鼓膜の役割とは?

鼓膜は、音を耳がとらえるために必要な部分ですが、鼓膜がなくても音が内部まで届けば問題ないのではと思う人もいるかもしれません。しかし、実際には鼓膜がなければ音を正確にとらえることができません。

鼓膜が必要となる理由は何でしょうか?

 

鼓膜の内側には空気が入っている鼓室という部分があり、鼓膜の裏側にはツチ骨という耳小骨連鎖の中でももっとも外側の骨が付いています。音波は外耳道を通って入ってきて、鼓膜にぶつかることで鼓膜が振動を起こし、振動が耳小骨連鎖を通じて内耳へと伝わっていくのです。内耳では、伝わってきた振動で蝸牛神経が刺激され、最終的には大脳の聴野が刺激されて音を認識することができます。鼓膜には厚みがほとんどないため、潜水等で起こる気圧の変化や爆風、耳に対しての平手打ちなどの衝撃等で破けることは珍しくありません。

 

また、中耳炎によって鼓室に膿が溜まった場合でも、破けてしまうことがあります。鼓膜が破れることを鼓膜穿孔といいますが、破れてもすぐであれば比較的簡単に治療は可能です。しかし、穿孔が残ったままの状態でしばらく経過すると難聴の原因になり、外耳道から汚染が進んで中耳炎が起こることもあります。鼓膜が破れると音が一切聞こえなくなるということはありませんが、正確に聞き取ることはかなり困難になるでしょう。

まとめ

耳の中にある鼓膜は小さな膜状になっていて、外から入ってくる音波をとらえ、振動として耳の中へと伝える働きがある、重要な部分です。耳を外耳、中耳、内耳に分けたとき、鼓膜は外耳に位置しますが、振動は内耳まで伝わっていくため、耳全体に影響する部分といえるでしょう。鼓膜が破れた場合、一切の音が聞こえなくなるわけではありませんが、正確に聞き取るのは難しくなってしまいます。

 

 

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