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禁煙外来再開のお知らせ

2024年8月27日

禁煙外来にて禁煙治療を受ける患者さんへ

内服禁煙補助薬(チャンピックス錠)の出荷停止にともない禁煙外来を中止しておりましたが、いまだチャンピックス錠の出荷再開の目処は立っておりません。一方、チャンピックス錠の欠品により、品薄状態に陥っていたニコチン貼付薬(ニコチネルTTS)は安定的な供給がなされるようになっていることをふまえ、禁煙外来を再開する方針としました。下の保険診療の条件をご確認の上、ご希望の方は受診前にご連絡(095-820-3300)ください。

保険診療の条件

1.ただちに禁煙しようと考えている

2.ニコチン依存症のスクリーニングテストが5点以上(右図、スマートフォンの方は下にスクロールして確認)

3.ブリンクマン指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上(35歳以上の方)

4.禁煙治療を受けることを文書により、同意している(受診時に署名が必要)

 

一度健康保険で禁煙外来を受診すると、途中で中断となった場合でも、初回治療から1年経過しないと改めて保険治療を開始することはできません。受診する医療機関が変わっても同様です。

医療用ニコチン貼付剤の作用機序と効果

ニコチン依存は、喫煙によるニコチンの間欠的かつ急激なニコチン濃度上昇によって起こるため、ニコチンを緩徐に体内に吸収させた場合には、禁煙時の離脱症状が緩和され、ニコチン依存自体は回復に向かうとされています。ニコチンを緩徐に体内に吸収させる方法をニコチン代替療法といい、ニコチン貼付剤(ニコチネルTTS)はニコチン代替療法の代表的な使用薬です。

 

禁煙への効果比では、チャンピックス錠の2.24(禁煙の成功率が偽薬の2.24倍高い)に対し、ニコチネルTTSでは1.64(禁煙の成功率が偽薬の1.64倍高い)と約30%(1.64/2.24≒0.73)ほど劣りますが、ニコチン貼付剤の効果も十分に実用に足るものとして位置づけられています。

12週間後の短期禁煙成功率はチャンピックス錠では76.5%、ニコチネルTTSで53.8%、1年後の長期禁煙成功率はチャンピックス錠では47.8%、ニコチネルTTSでは35.3%であったと報告されています。

(野畑ら、人間ドック 27, 2013)

医療用ニコチン貼付剤の種類と使用方法

医療用医薬品としてニコチネルTTS30、同20、同10があり、ニコチネルTTS30を貼付したときの血中ニコチン濃度は1 時間に1本ずつ喫煙した場合と同等であるとされています。1日1回、朝に身体の適所(上腕部、腹部、背部)に貼付し、貼る場所は毎日変えます。24 時間貼付して次の日の朝に貼り替えるのが原則です。ニコチネルTTS30を4週間、同20を2週間、同10を2週間(合計8週間)使用するのが 標準的使用法です。使用開始日から禁煙開始をします


ニコチン依存症のスクリーニングテスト
ニコチン依存症のスクリーニングテスト


ニコチネルTTSによる禁煙治療スケジュール
ニコチネルTTSによる禁煙治療スケジュール

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095-820-3300