花粉症の種類
2023年4月14日
花粉症の患者さんは年々増えていて、日常生活にまで支障をきたしてしまう人が大変多くなっています。
全国の耳鼻咽喉科医とその家族を対象とした鼻アレルギーの全国調査では、20年間で花粉症の有病率は倍以上になり、2019年には42.5%とされています。日本人のおよそ二人に一人は花粉症を持っていることになります。
花粉症は1種類だけではなく、多くの種類がある病気です。
春に苦しむ人が多いのですが、実は他の季節でも苦しむ人がいるのです。
花粉症には、どのような種類があるのでしょうか?
花粉症の種類について、解説します。
花粉症の種類は原因の花粉によって違う
花粉症は、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどが花粉によって引き起こされるアレルギーの一種です。
有名なのはスギ花粉ですが、実は花粉症には様々な種類があります。
花粉症を引き起こす原因となる植物は、50種類以上もあります。
季節ごとに異なる花粉が年中飛散していますが、症状が出る時期は花粉症の種類によって異なるのです。
花粉症は1種類しか発症しないわけではありません。
複数の花粉症になっている人もいて、他の人よりアレルギー反応が出る時期が増えることになります。
何の花粉に反応しているのかは、耳鼻咽喉科で検査を受けることで確認することができます。
症状が出る季節が複数ある場合には、詳しい診断を受けておいたほうがよいでしょう。
何の花粉のアレルギーなのか、知っておくとあらかじめ対処することができます。
主な花粉症の種類
花粉症の原因となる植物には、どのようなものがあるのでしょうか?
非常に多くの種類がありますが、ここでは、主な花粉症の種類について解説します。
まず、最も患者さんの数が多い植物が、スギです。
スギはヒノキの仲間で、北海道南部から九州まで、ほとんど日本全土に分布しています。
特に多くのスギがあるのは、東北地方と九州地方です。
戦後の高度経済成長期に住宅建築等の木材需要が高まり、成長の早いスギが多く植林されたことがスギが多い要因の一つと考えられています。
スギの花粉は、虫ではなく風によって運ばれていきます。
風に飛ばされる方法は受粉の可否が不確かなので、大量に花粉を生成して飛ばすのです。
森林がない都会でも花粉症が発生するのは、スギが遠方まで花粉を飛ばすことが原因です。
長崎では例年、2月上旬から飛散が始まり、2月中に飛散のピークを迎えます。
スギの仲間のヒノキも花粉の量が多く、花粉症の原因になりやすい植物です。
北海道と沖縄以外なら、日本中どこにでも生えています。
特に多いのが、東海地方から西側です。
長崎ではスギ花粉の飛散が落ち着いてくる3月上旬から飛散が始まり、4月中旬頃まで続くことが多いです。
キク科の植物であるブタクサは秋の花粉症の代表です。
花粉は少量ですが、風で運ばれてすぐ近くに生えていることもあります。
ブタクサは草刈りをこまめにすることで対策できるでしょう。
まとめ
花粉症と一口に言っても、実はいくつかの種類があります。
花粉症の種類は原因となる植物の違いによって分類され、花粉症全体の70%以上はスギ花粉によるものと言われています。
他にも、ヒノキやブタクサなどが原因の花粉症にかかっている人も多いでしょう。
花粉症の原因をはっきりとさせてから、治療を行いましょう。
複数の植物が原因の場合は、耳鼻咽喉科でアレルギー検査が必要です。
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