声がかすれる
いつもの声と違う、よい声が出ない、声が嗄れているなどの状態です。日常的に声をよく使う幼稚園の先生に起こることが多く、歌のレッスン開始をきっかけに気づくこともあります。
原因は?
多いのは声の発生源である声帯の病気です。炎症や腫瘍、声の使い過ぎによるポリープ、結節などです。声帯の麻痺がある場合はがんの初期症状のことがあります。全身的な病気としては筋無力症、内分泌異常が考えられます。精神的ストレスによって失声症、音声衰弱症などが起こることもあります。
検査では
「医師の耳」で声の印象を評価します。また鼻から細い管を入れるファイバースコープ検査を行うと、声帯の状態や、動きの観察ができます。声楽家や歌手など発声を職業とする場合はより専門的な診察のため音声専門の医療機関に紹介します。
声がれ、のどの違和感などが2週間以上続くとは受診しましょう。
- 喉頭がん
のど仏の軟骨の内側にある声帯や、のどと食道の入口の境界部にできるがんです。たばこ、濃い酒を飲むことが多い人に起こりやすいです。
- 慢性甲状腺炎
- ホルモンの分泌が低下するために冷え症、便秘、ダルさなどに加えてかすれ声がおこることもあります。
- 声帯ポリープ
- 声の使いすぎが原因で声帯の一部の粘膜が腫れて声がかれます。
- 声帯溝症
声帯にしわができて、発声時に息が漏れます。高い声が出しにくくなります。声帯の年齢的な変化です。
- 反回神経麻痺
- 声を出す時に働く神経に麻痺があると声帯が動かないために急に声が嗄れます。麻痺の原因を探すことが大切です。ウィルス感染、動脈瘤の他、肺、食道、甲状腺、脳の腫瘍などで起こります。